【DTM】キャビネットシミュレーター解説 マイク編

2021年3月8日TIPS,ギター,ベースDTM,アンプシミュレーター,キャビネットシミュレーター,音作り

アンプシミュレーターでのギターの音作りにおいて音の5割はキャビネットで決まる!なんていう話も聞きます。
確かに大事。大事なのに、なんとなくで音作りしてしまってるなーとふと思います。
今回はそんなキャビネットシミュレーターのマイクの種類や位置、距離の設定についてまとめていきます。
使うアンプシミュレーターによっては多少違った結果が出るかもしれません。でも何も分からないままいじるよりも楽しくなると思うので、1つの参考にしてみてください!

マイクの種類

Amplitube5を例に紹介していきますが、迫力のあるダイナミックマイク、ローからハイまでレンジが広く繊細なニュアンスも録れるコンデンサーマイク、耳に痛くない柔らかいハイと独特の太さがあるリボンマイク
この3種にそれぞれ複数のマイクが用意されています。
アンプシミュレーターによってマイクの名前は違いますが、例えばDynamic57はSHURE SM57のことだったり特徴的な数字でなんのマイクか分かるようになっているかと思います。
なんでこんなにマイクに種類があるんだって思うかもしれませんが、マイクによって音が違うんです。

元ネタになっているマイクが分かるとその特徴が掴みやすくなると思うので、次にAmplitube5に収録されているマイクの元ネタとその音の紹介をしていきます。

マイクの元ネタとその特徴

Amplitube5収録マイク一覧。括弧の中が、元ネタである実機の名前になっています。

・Dynamic57(SHUER SM57)
レコーディングにおいて1番使われている定番のマイク。中音域を綺麗に再生し、エッジのきいた乾いた音が特徴。

・VintageDynamic20(AKG D20)
ヴィンテージのダイナミックマイク。極めてナチュラルな1950年頃の定番マイクです。

・Dynamic20(Electro-voice RE20)
スッキリとした低音でクリアな音質。さらっとしてるので場合によっては迫力が物足りないかも。

・Dynamic421(SENNHEISER MD421)
SM57と双璧をなす定番マイク。SM57より低音域が豊か。SM57でちょっと違うなって場合はこっちを試したい。

・Dynamic441(SENNHEISER MD441)
フラットで広い周波数特性を持ったダイナミックマイク。高音の明るい他と比べるとこもって聞こえることも。

・Dynamic609(SENNHEISER MD609)
ギターアンプのオンマイク収音のために開発されたマイク。太い低音で録りたいバッキング等に。

・Bottle563(Neumann CMV-563)
真空管入りで温かみのある枯れたヴィンテージ系サウンド。中音域に寄せたような音で明るい音像。

・Condenser12(AKG C12)
真空管入りで温かみのあるつややかな音質。4kHz~が持ち上がったハイ上がりで煌びやかな特性。

・Condenser67(Neumann U67)
後述するU87をマイルドにしたような音質。真空管入りチューブマイク。

・Condenser84(Neumann K84)
嫌味のないさらっとしたクリアな音質。再生する音源を選ばず使えて汎用性が高い。

・Condenser87(Neumann U87)
フラットで高い解像度を持ちニュアンスが出やすい。明るい音色だが耳に痛くないシルキーな音像。

・Condenser170(Neumann TLM170)
明るくふくよかな音像。広いダイナミックレンジが特徴。

・Condenser414(AKG C414)
アタリの強い硬質な音像で若干のドンシャリ傾向。まとまった芯のある低音と高域のしっかりとした押し出し。

・MD1-b(Groove Tubes MD1b-FET)
高音域の若干の押し出し感と滑らかな低音。明るくモダンなギタートーンに最適。

・Tube VM(Brauner VM1)
原音に極めて近い忠実かつ高い解像度をもつサウンド。音の奥行まで正確に表現してくれる。

・Ribbon121(Royer R121)
ローエンドから中音域まではフラットな音質。派手というよりは引き締まったハイファイな音像。

・Ribbon160(Beyerdynamic M160)
温かみのあるナチュラルなサウンド。太いローミッドと適度なマイルドさ。

・Velo-8(Groove Tubes VELO-8)
マイルドな立ち上がりと豊かな低域。ヴィンテージサウンドのギタートーンに最適。

Amplitube5に収録されているものを今回紹介しましたが、他のアンプシミュレーターでも似たような名前で収録されているかと思いますので、ぜひマイクの選択の参考にしてもらえたらと思います。
じゃあこれらのマイクを選んでどうセッティングしていくのか。位置や距離などについて次に解説します。

マイクの位置

マイクを選択したらそれをキャビネットのスピーカーのどの位置で録るのかを決めましょう。

キャビネットのスピーカーはこんな感じで中心がセンターキャップ、縁がサラウンドとかエッジと呼ばれる部分、その中間がコーンです。
よくマイクの位置の話でOnAxisやOffAxisと言いますがAxis(アクシス)は軸のことで、Onはセンターを狙った状態、Offはセンターからずらした状態です。
中心にいくほど明るく高域の目立った音色、中心からずらしていくと暗く丸い音色になっていきます。

キャビネットによってスピーカーが1発、2発、4発のものと様々ですが4発のものは上2発を使うようにするくらいで左右はどちらを使っても大丈夫です。上2発を狙う理由として実機でのレコーディングでは下2発は地面との距離の問題等で音が濁ったり低音が膨らんでしまうからです。アンシミュでそこまでシミュレートされてるかどうかはプラグインによると思いますが特別な理由がなければ上2発を使っておきましょう。

位置を決めたら次はマイクからの距離です!

マイクの距離

距離の話ではスピーカーに近い位置をオンマイク、離した位置をオフマイクといいます。(どのぐらい話せばオフマイクなのかって基準は特にないようです)
先ほどのオンアクシス・オフアクシスと混合しやすい部分なので位置と距離をそれぞれ別で考えると良きです!

実際のセッティングですが、スピーカーにマイクを近づけるほど近接効果によって低音が増します。
低音がモコモコしてしまうような場合には少し離してあげると良いです。

また、2本のマイクを使う場合、2つのマイクの距離が違うと位相のずれが起こり音痩せしてしまうことがあります。
これもシミュレートされているのかどうか分からない部分ですがAmplitube5ではそもそもマイクの距離を極端なセッティングに出来ないこともあって問題ないように感じます。

マイクの角度(アングル)

例にあげたAmplitube5では45°というところを押すとマイクの角度を変えることが出来ます。
マイクに対して斜めに音が当たるので若干マイルドな印象に。
マイクを2本立てる場合に片方はアングルにしてマイルドな音を混ぜる…なんてこともできますね。

マイクを2本使った音作り

2本のマイクを組み合わせることでより幅広い音作りができるようになります。
定番のSM57にコンデンサーマイクやリボンマイクを足してみたり、同じダイナミックマイクでも異なるキャラクターのものをブレンドしてみたり。
個人的にはジャキジャキっとしたアタックの主張があるダイナミックマイクにリボンマイクで低音を補強するような使い方が好きです。
ただこれもクリーンかクランチかハイゲインかとかやりたい音作りによって変わってくるのでここまでの内容を見ながら自分で触ってみるのが一番かなーと思いますのでぜひ色々試してみてください。

まとめ

マイクの種類
迫力のあるダイナミックマイク
レンジが広く繊細な音のコンデンサーマイク
太くて温かみがあり耳に痛くないリボンマイク
マイクの位置
中心にいくほど明るく高域の目立った音色、中心からずらしていくと暗く丸い音色
マイクの距離
スピーカーにマイクを近づけるほど低音が増す
マイクの角度
角度をつけるとマイクに対して斜めに音が当たるので若干マイルドに

アンプシミュレーターのキャビネット部分はいじれる部分は多いけどなかなか複雑でどうしていいか分からないと思います。実際のギターのレコーディング経験があってもこんなにマイクの種類もないし基本はエンジニアさんがセッティングしてくれますし。
でもこうしてまとめてみると実はそんなに難しく考えずにいじれる部分なんじゃないでしょうか。

プリアンプ部分で無理にブーストしていたところをマイキングで解決できたりと、マイクのセッティングでどう音が変わるのかを知っておくと非常に便利です。個人的にはある程度先にキャビネットシミュレーターの部分をセッティングして最終的にプリアンプ部分のEQで調整する感じが音作りしやすくていいなーと思いますので、ぜひ試してみてください!!

また、キャビネットシミュレーターでのIRデータの利用について別記事で解説してるので良ければ併せてご覧ください。