IK Multimedia ARC System3の使い方とレビュー【モニター補正】

2021年4月2日TIPS,プラグインDTM,IKMultimedia,モニタースピーカー

キャリブレーションソフトなんて呼ばれるスピーカーの補正ソフトで、以前から気になっていたIK MultimediaARC System3を試してみたので使い方や結果についてちょっと紹介していきたいと思います。
正直えっ?っていうような結果だったので興味ある人は皆試して欲しい…
僕はそのうちスピーカーを買い替えようとそっと決意しました。

ARC3ってなんのために使うの?

一般的な自宅でのモニター環境ではフラットになるよう作られているモニタースピーカーであっても、反響音などの様々な影響でフラットに聴くことは難しいです。細かい位置調整や部屋の環境改善、機材など良い環境を作ろうと思うとお金がいくらあっても足りません。
そこでこういったモニター環境を解析して補正してくれるソフトを使うと手軽に理想のモニター環境が手に入る…ってわけですね。

スピーカー補正って言うからにはなんか良い音で聞こえるようになるんだろうなーみたいなイメージはあるかと思いますが、実際に何ができるかっていうと以下の通り。
①付属の測定用マイクを使用して、今のリスニング環境を解析できる
②その結果を元にプラグインで補正することでよりフラットなモニターができる
③バーチャルモニタリングが利用できる

測定用マイクでリスニング環境の解析

純正の測定マイクはこんな感じ。ダイナミックマイクでもコンデンサーマイクでもないMEMS(MicroElectrical-MechanicalSystem)マイクというものを使います。これはARC3付属の物ですが、純正品以外の測定マイクにも対応しています。
これで測定&解析することで今のモニター環境は低音が出すぎなんだなーとかそういう状況が分かるので、今後の環境の改善はもちろんミックスや音作りに役立つと思います。

プラグインでの補正

マスターにARC3を立ち上げることで解析結果を元に補正を行ってくれます。
特に設定しなくてもフラットに近づけるよう補正はしれくれますが、ここで細かい設定を行うこともできます。
補正する周波数の上限下限を設定することでスピーカーの特徴を活かした補正ができたりもするので、自分の目的に合わせて使いましょう。

バーチャルモニタリング

これは簡単に言うとスマホで聴くとこんな感じに聴こえるよ!TVなら、車のカーステレオならこんな感じ!っていう仮想スピーカーを再現してくれるものです。
一覧には様々な環境が用意されているので、ミックスのときには色々な環境で聴くことが出来るのはありがたいですね。特にスマホのスピーカーで再生した時どうなるかっていうのは重要で、SNS等に演奏や楽曲をあげた場合って大抵スマホで再生されるので確認しておきたいですよね。わざわざスマホにファイルを送ることなくプラグインで確認できるのは便利です。

測定のやり方

純正の測定マイクはファンタム電源が必要なので注意してください。
普段利用しているオーディオインターフェイスに繋げてARC3を立ち上げます。

立ち上げて進むとまずはマイクの選択画面。
純正品以外の測定用マイクを使う場合にはここでマイク付属のキャリブレーションファイルを読み込むことができます。

使用しているデバイスとOutput、Inputを設定します。

次に自分のリスニング環境に一番近いものをこの中から選びます。スタジオ等ではなく自宅で使う方はほとんどの場合一番上のProjectStudioになるかと思います。

マイクを普段の自分の耳の位置に立てて、インプットレベルを調節します。
Correctのところで止まるように調節してください。

インプットの調整が終わったら実際に測定していきます。上の2枚の画像のように、耳の高さと前後15cmの高さでそれぞれ自分中心に7か所で測定します。1か所の測定にそんなに時間がかかるわけではないのでマイク手持ちでも出来るんですが、正確に測らないと測定の意味がなくなってしまうのでマイクスタンドを利用するのがおすすめです。

合計21か所の測定が終わったら測定結果を保存します。自分の分かりやすい名前とアイコンを選びましょう。

測定が終わった感想

マスターにARC3を立ち上げるとこんな感じ。

緑と黄緑の線が解析したモニター環境の周波数特性で、赤とオレンジが補正後。
左右のスピーカーでの違いにも驚きましたがうちの環境ちょっとドンシャリすぎない?
低音が膨らんでるのは把握していたのでそれは考慮しながら音作りをしてましたが、中音域はどこいったの本当に…
とまぁこんな感じで自分の環境を確認できるうえに補正もしてくれるのでめちゃくちゃ便利。
ミックスも自分で行う人は持っておいたほうがいいソフトだと思います。

まとめ

測定するなら面倒なのは最初の1回だけなんで手を抜かずしっかりやりましょう。
補正部分は結局補正でしかないので、解析の結果から改善できそうな点は補正に頼らずに改善したほうが良いと思います。スピーカーの位置をきちんと決めるのもそうだし、今までモニタースピーカーについてるEQって弄ったことがなかったんですが、ここで調整するのも良いかもしれません。

正直フラットを意識して作ってるモニタースピーカーなのに何でEQついてるの?これ弄ったらフラットじゃなくなっちゃうんじゃない??なんて今まで思ってたけど部屋の環境でこんなことになってるとはなあ…
でも今回こういった結果を知れたことで今後どう改善していけばいいのか、特性を意識した音作りやミックスが出来るので試してみて本当に良かったです。

自分の環境をもっとよく知る為にも興味のある方は試してみてください。